おかーちゃんの読書記録

読み聞かせた絵本の記録

そらとぶ でんしゃ

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 おとこのこが ぎゅうにゅうパックで でんしゃを作っていると、おかあさんが買い物に出かけてしまいます。つまらなくなった おとこのこに

「ぼくたちが いるってば!」

「おいでよ。いっしょに あそぼう!」

と、声をかけたのは そばにいたクレヨンでした。そこで、おとこのこはクレヨンたちと一緒に自分で作ったでんしゃに乗って冒険にでかけるという お話です。

絵は柔らかい濃淡で、絵だけを壁にかけておきたいくらいステキです。出てくるクレヨンたちは帽子をかぶった可愛い木彫りの人形が動き出したよう。冒険に出た世界は机の上や本棚が元になっていて本のような建物や、鉛筆の塔、時計の月など、手近にあるものを 何かに見立ててできていて、

そうだ自分も、おもちゃが足りないところは こうやって「このコップは おふろってことね」とか、見立てて遊んでいたっけ。

と、懐かしく思いました。

雲玄くんも、よく「これはやま!それから、これはおおきなへりー(フェリー)!」と、その辺のもの…というか、部屋の中のもの全部に世界を想像して遊んでいるからか、この 現実と想像がうまく混じり合った絵本の世界に見入っていました。

でも一番 ハッと息を呑んだのは、星空を飛んでいる場面でした。

おかあさんと いっしょに きたかったな。

 

「ただいま」

とおかあさんのこえを読むと、隣から本当にハッと息を呑む音が聞こえました。そして

おかあさん、いないね

とおかあさんを探す雲玄くん。早く次のページも見ないと!と急いでページをめくりました。

めくって、めくって最後のページ

おかあさん、いたね…!

ようやく肩をなで下ろしました。

 

ふだん、「あそぼう!あそぼう!」と寄ってこられると、おかーちゃんだって おかーちゃんのやりたいこと やりたい…とげんなりしてしまうけれど、雲玄くんの「ステキな世界」に入って一緒に遊べるのは今だけかも と反省しました。

 

そらとぶ でんしゃ (講談社の創作絵本)

そらとぶ でんしゃ (講談社の創作絵本)